少なくとも稼ぎの53%は自由にならない。

よもやま話

サラリーマンの方々は、会社から社会保険料などが天引きされた後の金額が給料として、毎月銀行口座に振り込まれますよね。

半分は事業主負担だから会社が支払っていて、自分も半分払っている。

形式上はその通りなんですが、実は違います。

なぜ違うのかというと、経営者サイドは社会保険料の事業主負担分を人件費として扱うからです。法人経営していた自分が言うので間違い無いです。

つまり、事業主負担という名目で給料が減らされているんです。

どういうことか、実際に給与計算の例を見てみましょう。

給与計算例を見て検証

以下に例を2つ挙げます。

一般事業の東京にある会社に勤める33歳独身の社員の場合

東京にある一般事業の会社に勤める33歳独身の社員、という、比較的多そうなケースで考えてみます。

社会保険料は、役員報酬から天引きして会社で預かっているお金と事業主負担分のお金を合計した金額で、毎月末に日本年金機構に支払います。

この合計金額は標準報酬月額に従い決定されます。

社会保険料率は各都道府県で少し違うので、詳しくは全国健康保険協会ウェブサイトにある資料をご覧ください。

例えば給与の額面が300000円の場合、標準報酬月額300000円なので、社会保険料(東京都で40歳未満の場合)の内訳は下記のようになります。()内は自己負担分。

厚生年金 54900(27450)
健康保険 29700(14850)
介護保険     0(    0)※.支払い義務があるのは40~64才
雇用保険  2700(  900)※.労働者負担1/3、事業主負担2/3
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
合  計 87300(43200)

事業主負担分は、87300 – 43200 = 44100円に、事業主全額負担の子ども・子育て拠出金の1020円を足した金額45120円になります。(児童手当拠出金の料率は標準報酬月額の0.34%で、1円未満の端数は切り捨て)

したがって経営者は、月の人件費を300000+45120 = 345120円と考えます。

この場合の事業主負担分とされている分の占める割合は以下の通りになります。

45120 / (300000 + 45120) ≒ 0.131

約13.1%です。

休眠させた1人法人の場合

社長だった自分に給料を出す場合はどうなるのか、自分を例に挙げて説明します。

毎月自分に支払う役員報酬は53000円に設定していました。

自分に支払っている役員報酬53000円に対する社会保険料(広島県で40〜64歳の場合)の内訳は、標準報酬月額58000円なので、以下の通りです。()内は自己負担分

厚生年金 16104( 8052)
健康保険  5800( 2900)
介護保険  1003(  502)
雇用保険     0(    0)※.役員報酬なので雇用保険は適用されません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
合  計 22907(11454)

事業主負担分は22907 – 11454 = 11453円に、事業主全額負担の子ども・子育て拠出金299円を足した11752円となります。

この場合、経営者は53000円に加えて事業主負担分の約11752円も人件費として考えるので、実際は毎月64752円を用意します。

事業主負担分の11752円が64752円のうちの何パーセントを占めているかというと…

11752 / (53000 + 11752) ≒ 0.181

約18.1%です。

どちらの例も、額面の時点で既に15%前後、控除されていることになります。

手取りの金額はそこから更にほぼ同じ金額を天引きされるので、自分が稼ぎ出した金額の30%前後が社会保険料として徴収されていることになります。

自由にならない53%とは、結局どういうことか

天引きされるのは社会保険料のみではありません。所得税・住民税(合わせて15%)が天引きされ、更に日常生活では8~10%消費税が徴収されます。

社会保険料率が約30%、所得税・住民税率15%、所得税率8~10%。これら全て足して53~55%。

すなわち、53~55%が毎月の給与から自動的に国に流れているということになります。

自分がサラリーマンの時(1998~2008の10年間)、このことは全く気にしていませんでしたし、給与明細は振込額以外はほとんど見てませんでした。

社会保険料ってずいぶんお金持っていくんだなあ、とは思っていましたが、そういうもんなんだろうと何も考えずに受け入れていました。

この10年、サラリーマンから離れて世間を観察しましたが、常識、習慣、娯楽、不安、横並び文化、高額の物を買った際のローンなど、国はあの手この手で国民の目先を惑わせて、無駄なく効率よくお金を回収できるよう、サラリーマンという型に嵌めているな、と思いました。

当時、事業主負担分が自分の稼ぎであるということを知っていたら、もう少しスキルアップに励んでいただろうと思いましたが、仕事自体全く好きではなかったので、まあまあ好きだった英語の勉強をして何か他の道を探しただろうと思います。

ここで考えるべきはスキルの掛け合わせ

これからの世の中、会社勤めで毎月給料もらって安泰かというと、50代から下は変化の荒波に飲み込まれると思います。

コロナの影響で、荒波がより一層荒くなるでしょうね。

現在、収入を会社に完全に依存している、という人はできるだけ早く他の収入源を作りましょう。

週末にバイトをする等ではなく、自分で稼ぎを作り出すんです。

まずは小さく試して、上手くいったら次は少し大きくする。

これを繰り返していきましょう。

いきなり大きく出ると失敗した時にどうしようもなくなりますよ。

念のために言っておくと、会社を辞める必要はありません。

他の収入源を作ることは必須だと思いますが、今の収入源を無くしてしまったら、他の収入源を作ることもできませんから。

組織を利用しつつ、自分の力を蓄える。

意識の持ち方はこんなところです。

とりあえずは会社に勤めながら月に1円でも稼げれば上等です。

1円 → 10円 → 100円 → 1000円 → 5000円 → 10000円 → 30000円、と徐々に増やしていきましょう。

娯楽を減らして勉強しましょう。思考しましょう。

お金も時間も、浪費ではなく自分の知識や経験に投資しましょう。

最初は勉強を習慣づけるのは少ししんどいかもしれませんが、そこを乗り越えれば楽になります。

長期的に見れば、なんであの時にやらなかったんだろうと後悔をしなくて済みます。

通勤電車ではゲームやSNSではなく、本を読んだり語学の勉強をしたり。

どうしてもゲームがしたいなら、1行英語のフレーズを覚えてからにするなど、とにかくまずは、隙間時間を活かすことで勉強が習慣になるようにしていけばいいと思います。

サラリーマンとして身につけたスキル、自分の好きなこと、仕事には関係ないけどできること、全てを把握して、その中で最適な掛け合わせを作り、自分の収入源を確保しましょう。

今回はこれにて終わります。

ありがとうございました!

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サラリーマン時代に副業で1億を稼ぎ出し、10万部売れた「クビでも年収1億円」の著者であり、現在はFrontline Marketing Japan(株)代表の小玉歩氏。

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