ハンドメイドでニッチを狙って起業するも失敗。理由を考えてみた。

商い

いきなり結論ですが、

ニッチの捉え方を間違えたから

です。

ふんどし屋を始める時、大手企業とは違う戦略で戦おうと思いました。

というのも、資金面でもブランドでも大企業に全く敵わないし、大量生産・薄利多売が戦略の彼らと価格競争をしたら間違いなく負けます。

個人で商売を始める時は資金が潤沢にあるケースは少ないと思うので、薄利多売戦略を取ったら、十中八九、小遣いを稼げるようになる前に資金を使い果たします。

個人で戦う時は、大手企業の穴を高利益率の商品で突くのが鉄則です。

ただですね。

ニッチの捉え方を間違えると、遅かれ早かれ立ち行かなくなります。

売れないので。

ということで、ニッチの捉え方を間違え、なおかつ、商いを始めたら販売量は少ないのに薄利多売ビジネスになってしまい、全然儲からなかった自分を例に挙げ考察します。

手作りふんどしというニッチで商い開始

なぜ手作りふんどしを商材として選んだかというと、カッコいいふんどしが欲しかったけど見つからなかったから、です。

エスニック鈴木はふんどし愛用者なんですが、トランクス→ふんどしにした6〜7年前はふんどしの種類があまり無かったんです。

ある日、カッコいいふんどしないかなあってネットで探してた時に「自分で作ればいいのでは?」と、ふと思いました。

小学校の家庭科の授業以来、裁縫なんてやってなかったんですけどね。

裁縫経験はともかく、次にどんな布で作ればいいか?考えました。

旅好きだし、趣味と実益を兼ねて、旅先でカッコいいふんどし向きの布を仕入れて作ったらカッコいいふんどしができるんじゃないか?と思い、作ってみたら、自分で言うのもなんですが、カッコよかったです。

これなら欲しがる人もいるはず!!とも思いました。

が、しかし!

その思考が間違ってました。

まず、ふんどしを日常で使っている人自体、とても少ないです。

もし仮に集客が上手くいったとしても、集められる人数は知れたもの。

単価が3000円くらいだったので、どう考えても売上額が伸びる予想はできませんでした。

あと、それに加えて、商売は人々が欲しがっているモノを売るという鉄則を理解していませんでした。

何が失敗だったの?

記事の冒頭でも述べましたが、

ニッチの捉え方を間違えたから

です。

どんな商品にも言えることですが、

探す人 > 興味を持つ人 > 買う人

という図式が成り立ちます。

モノにもよりますが、買う人は探す人の数万分の1だと思います。

ふんどしをこの図式にあてはめてみましょう。

ふんどしを検索する人が少ない
→探す人が少ない分、興味ある人もかなり少ない
→興味ある人がかなり少ない分、買う人は超極少

仮にふんどしを検索する人が10万人だったら、買ってくれるのはいいとこ10人、0.01%です。

でも、ふんどしを検索する人、10万人もいないんですよ。多くて1万人。となると買うのは1人。

これをリアルで例えるなら、資金を突っ込んで、過疎化している地域でふんどし屋を始めてしまったようなものです。

そんな場所では、ふんどしが作り出すお金の流れは小さいに決まっています。

モノがモノなので、流れができなくても全く不思議ではありません。

冷静に考えたら、過疎化して人が少ない地域に、資金使って出店なんかしませんよね。

実際に売れたケースを振り返ると日本では1年2,3枚。

海外には1年で10~20枚売れましたが、どちらにせよ商売を続けるための売り上げとしては全然足りません。

最初に売れた時は嬉しかったんですが、儲からないと続けるのもしんどいし、続ける意味が分からなくなってきました。

個人なのに大企業の戦略である薄利多売で商売を続ければ、販売量が追いつかないので、そりゃ続かない。

気づいた時に方向転換すればよかったんですが、サンクコストに気を取られてできませんでした。

損失を取り返そうとして更にお金を突っ込むという、ギャンブルにお金突っ込んでいる人と同じ状態でした。

パリに行ってふんどしを売ったりしたのを始め、他にも色々と面白いことはありましたが、商売は儲けてなんぼ。

大赤字を出してしまったので失敗です。

薄利多売は大企業のビジネスモデルなので、個人でやってはダメですよ!

ニッチの強さは人が多いところでこそ発揮される

ここでニッチの正しい捉え方を考えてみましょう。

ある程度ふんどしの市場が大きければ、エスニック鈴木のふんどしも強いニッチ商品になったと思いますが、そうではなかったので他のモノを例に考えてみました。

例えば

モテるオーガニックの口紅

というものがあったとします。

これはニッチと言えます。

「モテる」「オーガニック」「口紅」と3つもキーワードが入っていますから。

3つのキーワードを指定して絞り込んで検索しているということは、相当欲しいはずです。

発見できたら即買い!というくらい、購買意欲が高いかもしれません。

想像してみてください。

あなたご自身が3つキーワードを指定して検索するときは、かなりピンポイントで欲しいと思うものではないですか?

また、口紅を必要とする女性はたくさんいるので、元々が大きな市場です。

この考えをサービスやコンテンツに適用すれば、ニッチな尖ったサービスやコンテンツになります。

例えば「40代が10歳若返るマッサージ」とか「英語ができなくても外人をナンパができるようになるセミナー」とか。

こんな感じで、自分の強みを活かせる組み合わせを考えてコンテンツにしていきましょう。

ニッチを正しく捉えるには、

大きい市場から、徐々に範囲を狭めていきましょう。

個人が取るべき戦略は?

ズバリこれです。

需要が多いところを深掘りして対象を狭めて、そこに情報を発信していく。

メディアは、ブログ、Twitter、Facebook、YouTube、Instagram、TikTok、Pocochaなど、色々ありますね。

それぞれ相性があると思うので、小さく試して上手くいきそうなのを続ければいいと思います。

個人が大企業に勝てる点・張り合える点

エスニック鈴木は2つあると思います。

  1. 意思決定のスピード
    小回りが利くので、試そうと思ったらすぐに動けます。
  2. オリジナルの経験、技術、知識
    これらがオリジナル商品やコンテンツになります。オリジナル商品を持っている企業は強いですよね?それと同じです。

補足でオリジナルの経験の使い方についてなんですが、状況が許すのであれば、個人の強みを組織に雇ってもらうための武器にするのではなく、マネタイズして自分で稼ぐための武器にしたほうがいいです。

今後、コロナ不況でたくさんの会社が倒産するでしょうし、生き残れた会社も採用をする余裕があるか分かりません。

そうなると、どうしても自力で稼ぎ出す必要があります。

でも、コロナによって突如発生した世界的不況の下、組織が生き残るために打つ様々な施策を間近で見れる機会はなかなかないと思うので、組織の所属しておいてとりあえず収入を得ながら個人で商売するための準備をするのも、面白いのかな、とちょっと思ったりもします。

個人が稼ぐ力を得るために身につけること

脱・完璧主義

比較的大きめな市場と自分の持つ武器をどうやって組み合わせたらニッチを作り出せるかを考えて、思いついたら試行錯誤でアウトプットしてみる。

この時、完璧なアウトプットを目指すと、道のりの長さに途中でやる気が失せてしまいますし、個人の強みであるスピードを全く活かせません。

「悪くはない = 6割」くらいの出来で1回、世に出してみましょう。

あとは様子を見つつ、フィードバックがあればそれを参考にしつつ、修正していったり、新たなコンテンツを作ったり。

まずは、じっくり練りに練って最高のものを出すイメージから、試行錯誤のサイクルの回転数を上げて、徐々に良くしていくイメージに切り換えましょう。

じっくり練ったモノを作るのは、売れるサイクルがある程度できてからやったほうが、資金不足になりにくくなるので、結局じっくり練ったモノを作ることができます。

ネット上で売る仕組みの作り方

自分のコンテンツを認知してもらい、買ってもらうには、自分という人間や、どういう想いがあってそのコンテンツを作るに辿り着いたのかというのを知ってもらう必要があります。

そこでは自己メディアからする情報発信を含め、コンテンツを売る仕組みをネット上に組み立てないといけません。

ふんどし屋をやっていた時も、ネットが売ってくれる仕組みがあったおかげで、起きたらふんどしが売れてた、ということが何度もありました。

起きたらお小遣いが入っているって最高じゃないですか?

最後までおつきあい頂き、ありがとうございました!

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